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悪戦苦闘、の日々#1

 バンドが、というよりもボクが、完全にレコーディング体勢に入ってしまった。
 
 つまりそれは、かなり大変危なっかしいモードである、という事だ。その期間、つまりレコーディングが完全に終了するまでの間ということであるが、ボクはアンタッチャブルの状態で荒れ狂い、理屈道理の通らない事を言い放ち、毒を吐き散らし、他人を容赦なく傷つけ、物は投げるは、壊すは、叩く、殴る、蹴る、もうまったく手を付けられない状態に陥ってしまうのだ。それはズボンズの法のもとでは、無罪である、とボクが勝手に考えているのだが、他のメンバーやかかわるスタッフにとっては災難としか言い様がなく、でも今年の夏は諦めてもらうしかなさそうである。これが9月の頭まで続く事を考えると、夏バテ以上にゲンナリとしてきてしまう。なんといっても他人を傷付ける事で一番傷付いてしまうのは、結局自分なのである。

 それでは今年の夏はただ憂鬱なのか?と問われると、それはまったくの誤解であって、レコード(という人も少なくなったが)を創るというのは、どんなミュージシャンにとっても最大の喜びである、と断言できる。その楽しみを演出する為にある程度の修羅場が必要なのは否めないので、ある。とは言っても、それはただの演出上の修羅場ではなく、100%現実のソリッドでリアルな修羅場であって、その期間中ボクは天国と地獄を行ったり来たりしているようなモンである。それでも、早く終わってくれないか、夜中に賢い小人がおじいさんの為に靴を作ってくれるお伽話しのように、誰かこの頭の中に充満しているアイデアを勝手にレコードにしてくれないか、と思ってもいるのだけれど。

 いや、それでは面白くない。やはりボクは修羅場を経験したいと思っているのだ。ズボンズのメンバーは、残念、今年の夏は身も心もボロボロになることを覚悟しててもらいたい。

 本番までは、まだまだです。

コメント

お、恐ろしい・・・。でも、最高のものを作る為に真剣だからなんだろうなぁ。 「予想は裏切り期待は応える」ズボンズはそんな最高のバンドだと思います。みんながんばって!!
流石ズボンズ。 7月のep(失われた家族最高)もいいけどちょっと予定調和な感想でした。もっとプリミティブにやっちゃってください!最近去年の7月に代々木のザーザズーでやったライブが忘れられません、あの時の「mo'funky」はまるで、インパルス期のファラオサンダース楽団の様でした。 どんどんロックをぶっ壊して!
蜷川幸雄! 凄まじそうだなあ。で、でも、 そんなレコーディング現場を見てみたい。
スタジオはいったら、 蜷川幸雄だよね

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