« クレイマー・クレイマー#1 | メイン | クレイマークレイマー#3 »

クレイマークレイマー#2

 Mが足元で昏々と寝続けている。熱は下がらない。

 今日は一日二人してウチにいた。とはいっても高熱のMはめずらしくリビングに新設された自分専用ベッドから出ることなく、ボクはその側でメールを書いたり、翻訳したり、本を読んだりしていた。なんだかとても時間が沢山あった一日だった。(先日山川健一氏が送ってくれた新作の長編小説「夜の果物、金の菓子」を一気に読んでしまった。とても興味深い話だ。今度本人に会って色々聞いてみたい思う。)なんとなくいつもいる人間がいないと寂しいものではあるけれど。実際静かに時間は流れている。

 NHKで仕事と子育てに関する男と女の本音を語り合う番組をやっていた。(偶然つけたらそれだった。でも偶然ではないかもしれない。)正直言ってボクは仕事大事人間である。仕事をやる事が生きる事と同等だという考えの持ち主だ。それは北極の氷盤の亀裂よりも深い認識である。ただし、仕事を愛している場合に限られているけれど。でも仕事を愛していない人間に一体何の「仕事」ができるのであろう?
 一方、子育てとは?それは考えるだけ無駄である。子供の存在を認めて、とにかく一緒にやっていくだけでボクには精一杯である。それはライフスタイルだ。それは特別な事ではないし、もの凄く大変な事ではない。自分の人生の中にもう一人の存在を認め、そのスペースを空け、できるだけお互いのためになるように楽しんでいくだけだ。結果がどうあれ。ある意味では壮大な実験であり、ある意味ではアートだ。でもつまりは人生そのものが実験でアートなのだから、と思う。
 とは言え、その人の直面している問題はその人にしか見えてないものだから、全て一般論で片付ける事はできない。その時どういう行動をとるか、それはその人の哲学であって、その人の生き方なのだから、結局。

 夜に一人で過ごしていると、無性に甘いものが欲しくなる。(もちろん、そうでなくてもだけど)キッチンを漁ってみるとチョコレートが、まるで埋蔵金のように沢山でてきたので、ばくばく食べてしまった。(アンパンマン・ペロティーなんてのもあった。)チョコを夜沢山食べると寝付きが悪い。もうちょっと本でも読もうかな。明日ストーンズなんだよな……。

コメントを投稿